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インプラント治療の流れ
2021.09.13

先日全顎補綴の患者さんにインプラントの治療のながれをということでご質問をいただいたので大まかな治療のながれを。

まずはパノラマとCTを撮ります。Orthophos SLというSIRONA製の機材を使っています。なんでもとれまっせの最上位機種でセレックとも連動しているので何かと便利。

話は戻って、データから全体のインプラント埋入本数と植立位置を決め治療に入ります。

難しい症例や患者さんの希望がある場合はセレックにCTデータを入れて埋入ガイドを作ります。

今回はまずは左下の小臼歯部がパノラマの状態からロストしたので、早期に咬合維持を作るため左下小臼歯部に二本インプラントを埋入いたします。CTから左側小臼歯部の骨幅と内部にある下歯槽神経までの距離を計測します。

計測してみると幅で11ミリ深さで12ミリ近くあるのでストローマンのSLActiveの直径4.1mm長さ10ミリのRNのティッシュレベルインプラントを使用します。咬合圧が強くかかる懸念がありなるべく強度のあるタイプを選択します。

患者さんにはあらかじめ抗生剤を渡しておいてオペ日の2日前から服用してもらいます。これによりオペ術後の腫れが抑えられ直りが速くなります。

オペ自体は20分ほどで終わりますが、不測の事態や術後の安静タイムが欲しいので治療時間は二時間取らせていただきます。

いよいよオペ日当日下顎なので伝達麻酔をかけて顎半分に大きく麻酔をかけます。念のため痛み止めを服用していただいてオペの準備に入ります。医院内は清潔な空気を保つために毎年空調関係のメインテナンスは欠かせません。特に最近は換気効率を上げるため今年の初めにクーラーを5機(ダイキン)全て入れ替えて、空気清浄機を4台(ダイソン製2台 バリュミューダ製rainを2台)院内に置いてよりクリーンにと努めております。口腔内は内臓組織とは違い、準清潔域なので少し気は楽ですが骨が露出するので細心の注意を払って治療を進めていきます。天然歯から5ミリほどインプラント同志は8ミリほど離れた位置に埋入ポイントを設定します。

直径2ミリほどのバーで切削を行い始めます。直径2ミリ強、深さ10ミリの埋入窩のスタートポイントを空けたらここでCTを撮影します。この段階で計画していた埋入ポイントとずれがないか、対合の歯との咬合関係がうまく確立されるかを予想してさらにドリリングを進めていきます。撮影したCTを見ると後方の埋入ポイントの傾きが若干前方へと傾いているのでそれを修正しながら、2.5ミリ 3.5ミリと形成窩の大きさを拡大していきます。ここまで来たら一安心、ゆっくりとしたスピードで4.1ミリの直径のインプラント体を埋入していきます。しっかりとした埋入トルクが出て初期固定を得られたら縫合して、再度CTで埋入位置の確認を行います。舌側に穿孔していないか、下歯槽菅に触ってないか?対合歯との歯軸関係は適正化?等々確認後止血を確認したら抗生剤、痛み止め、うがい薬を渡してオペ終了になります。可能なら翌日消毒を行い1週間後に抜糸となります。今回は下顎で初期固定がしっかりできたので3週間たてばセラミックをかぶせて咬合させます。

インプラント上部構造体はレーザー等で軟組織を整形した後、セレックの口腔内スキャナーで撮影後ミリングマシーンでセラミックブロックから削り出し、焼成して完成させます。1時間ほどあればセットできます。以前はセットにアポイント3回期間1カ月ほどかかりましたがほんとに技術の進歩はすごいです。しかも審美的にも機能的にも以前を凌駕するほどの出来栄えです。

今回は全顎補綴なのでまずは左側で咬合維持部位を作り顎位と咀嚼効率の改善をしてから右側そして前歯へと移行していく予定です。そこまでやっても年内にはほとんど完了すると思われます。

流石セレックって感じです。それではまた。