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Dr.リンデ歯周病がいまだ最善である理由
2021.09.14

こんにちわ 府中ワンデイデンタルです。

リンデ研修

先月のリンデ先生の研修でもう少し書き足りない部分があり、連続投稿となります。

歯周病とインプラント周囲炎どちらもコントロール可能です。皆さん是非歯科医院の門を叩いてください。

歯周病とインプラント周囲炎

上記の2つは組織学的には細胞の走行方向や靭帯の走行及び数が異なります。ただ病変としてとらえると宿主である人間の反応である炎症のもととなるリスクファクターつまりはバイオフィルムの除去をすることで、炎症の消退が期待できます。

天然歯と歯周組織の間には歯根膜繊維があり、歯の根っこの組織と歯の周りの骨の表層に食い込んで歯牙を守るために頑張っています。

インプラントの場合は直で骨にくっついているので歯根膜繊維はありません。そして歯周組織表層はインプラントに寄り添っているだけで特には軟組織がインプラントに付着していることはありません。

天然歯の周りには4種類の歯周靭帯が走行し、細胞レベルでは歯牙に直行するように細胞が並んで歯槽内への細菌の侵入に対抗しています。一方インプラントにおいては歯周靭帯は存在しておらず、細胞の走行もインプラント本体と平行に走行しているので定期的にチェックを行い炎症発現を早期に発見し対応することが求められます。もともと問題がある部位であるから天然歯が失われインプラントに置き換わっているので大事に見守っていくことが大切です。この点については2014年にイタリアのDr.パパヨーラは25人の患者の左右対称歯牙がインプラントと天然歯になっている患者を抽出し検証すると有意差ありの見解を示しております。ただ、3か月毎のメンテナンスを行った場合は違いは認められておりません。

インプラントを行った患者さんでメンテナンスを3か月毎に行った方とそうでないかと40名ずつを比較した2012のDr.コスタの論文では

埋入後5年後のインプラント周囲の炎症の割合は3倍異なるものであったと報告がありました。

また2004年と2015年のトードベルグンド先生の論文では、重度歯周病と重度インプラント周囲炎についてそのリスクファクターについて次のように言及しております。出血が激しく排膿しポケットの深い患者さんは、バイオフィルムの有無、喫煙、糖尿病、遺伝的因子が問題となり、特にインプラント周囲の炎症に対しては定期的なメインテナンスの有無と炎症の進行スピードが問題になるようです。

定期的メンテナンス

メインテナンスが大切となる時期についてですが、20代から30代にかけてがとても大切になります。理由は10代まで数%しかなかった重度歯周病患者が一気に40%近くまで上昇するからそこで歯周病のスパートが行われないようにメンテナンスすることが課題となる。歯周病なっても直せばいいじゃないかという意見もありそれも真実である。しかしながら2008年のMatulieneらの173名の重度歯周病患者に治療したのちの10年後の歯牙のサバイバルレートを見ると、ポケットが7mm以上ある場合は64%が失われていることを鑑みると歯周病にり患させないことの重要性が増してくる。

当院での実際の歯周病治療

生涯自分の歯でいたい場合は20代から30代にかけて何かと忙しい時期ですが3か月毎に歯科医院でメンテナンスをしてもらい、

歯周病の発症を抑制しましょう。

仮に発現した場合はポッケトが全体的に4ミリ以下になるように、かつポケットからの出血が止まるように そのためにはポッケトの深さが5ミリ以下の部位に対しては通常のスケーリングとブラッシング指導を。6ミリを超えるポケット部位に対してはフラップを開け外科的処置を行います。使用材料としては、ぺリソルブ、エムドゲイン、バイオス、hya Dent BG(ヒアルロン酸),AirFlow,YAGレーザー等の機器を用います。

最善の治療は何もしないことを求めつつ、日々最善最良を模索しております。

 

 

 

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院長 植田貴久
Takahisa Ueda
よりよい環境を創り、歯医者に通うのが楽しくなるように。皆様が笑顔でお帰りいただくために、私たちができることを精一杯頑張ります。