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医院に通えない方にもお口の健康を届ける

口は健康(病気)の入り口であり、魂の出口であると言われて久しいですが、口は食べることだけでなく、人生や社会生活においても基本的な役割を担っています。
超高齢化社会を迎え、ますます歯科訪問診療が必要とされる時代になったと言えます。
歯科訪問診療の概要についてご紹介します。

いつまでも食べることの喜びを

口から食べることは本当の意味での栄養であり、生きる喜びにつながります。
最近の研究では、口から食べることで病気の回復が早くなることがわかっています。
私たち歯科医師の使命は、皆様が安全に口から食べられるようにすることであり、それは私たちの大きな喜びでもあります。

歯科訪問診療とは?

住民の方のアンケートによると、歯科訪問診療の制度や内容を知らない方がまだまだ多いようです。
身体的・精神的に何らかの理由で歯科医院に通えない人のために、歯科医師や歯科衛生士が自宅や介護施設、病院などに訪問して ケアを提供するシステムです。
前述したように、ご自宅などで医療を受けている方で、病気や怪我などで通院による歯科治療が困難な方が対象なのが訪問診療です。

在宅歯科医療の内容

在宅歯科医療には、3つの柱があります。

1)歯科診療
2)口腔ケア
3)リハビリテーション

上記3つの柱の比重は、疾患の内容、疾患のステージ、時間の経過などによって変化します。
多くの在宅歯科では、3つの柱が同時に必要となります。

訪問歯科の費用

治療の種類や口腔ケアの内容によって異なりますが、原則として訪問診療料が加算されます。
また、介護保険に加入していて介護保険を利用する場合は、一定の介護保険料がかかります。これに加えて、制度で定められた範囲内で交通費の実費が発生する場合があります。

知っておくと安心な情報

口腔内細菌

口腔内は、温度、湿度、栄養供給、複雑な形態、環境などあらゆる面で微生物の増殖条件が満たされているため、呼吸器感染症などの全身疾患の発症と密接に関係しています。
増加する。そのため、口腔内細菌のコントロールは非常に重要です。


オーラルケア

近年、オーラルケアという言葉は、歯科領域だけでなく、一般の医療、看護、介護の分野でもよく使われるようになりました。
これは、医療・福祉の現場でオーラルケアが必要とされ、実践されている証でもあります。
この口腔ケアとは、広義には、口腔内のあらゆる機能(摂食・咀嚼・嚥下・咬合・審美/顔面回復・唾液分泌機能など)を健全に保つために、あるいは機能障害がある場合に それをケアすることを指します。
一方で、口腔衛生管理を中心とした口腔清掃や義歯清掃などの一連の作業を狭義の口腔ケアとして用いることもあります。


プロフェッショナルオーラルケア

プロフェッショナルオーラルケアは、様々な症例に対応できる能力を持った歯科医師が行います。
ケアを必要とする人の心身の状態や環境を考慮して、口腔ケア計画を立て、実施する。ケアを指します。


口腔ケアが重要な理由

口腔内の細菌数は、日々の活動や生理的な影響により、1日の中でも大きく変動します。
長期ベッドレストの入院患者や介護者の口腔ケアがおろそかになると、歯垢に加えて痰が舌や口蓋に付着し、細菌数が最大になります。
また、義歯が衛生的でないと、細菌の温床になってしまいます。
このように感染症や病気の原因となる細菌を減らすことは、病気の予防につながります。
また、口腔内をきれいにすることで、食事がよりおいしく、爽やかになり、生活の質が向上します。


口腔リハビリテーション

脳血管疾患などの影響で口腔機能が低下していたり、日常的に口を使わないことで廃用性変化が生じている場合があります。
このような場合には、唇や頬、舌などを積極的に刺激して口腔機能を改善し、嚥下機能を向上させます。これを口腔リハビリテーションといいます。


歯科治療、口腔ケア、口腔リハビリテーションの併用

歯科治療、口腔ケア、口腔リハビリテーションは、より健康な口腔を取り戻すために非常に重要な組み合わせです。
さらに、自分で行うセルフケアと、歯科衛生士によるプロフェッショナルケアがあります。
在宅医療では、自分でケアをすることが難しい場合が多いですよね。
口腔リハビリテーションでも同じことが言えます。そのため、口腔の専門家を巻き込んで、どのような口腔ケアが必要で、それぞれをどうするかを計画することが大切です。


高齢者の健康を脅かす誤嚥性肺炎

肺炎は、日本人の死亡原因の第3位です。 肺炎の発症率は年齢とともに高くなり、肺炎で亡くなる方の大半は65歳以上の高齢者で、年々増加しています。
また、肺炎によって入院を余儀なくされ、長期間ベッドに寝ている間に廃用症候群が進行してさまざまな合併症を引き起こし、その結果、介護を必要とする状態が進行してしまう危険性がある。
つまり、肺炎は高齢者の罹患率や死亡率を高め、医療費や介護費を増大させる大きな要因となっているのです。
肺炎の高齢者の多くは、食事の際にむせたり、食べ物がのどにまとわりついたりする症状がなくても、夜間の睡眠中に唾液を下気道や肺に飲み込んでしまうことが潜在的にあります。
肺炎になると、栄養状態や免疫機能がさらに低下し、不顕性吸引を繰り返すことで、肺炎を繰り返し重症化し、最終的には死に至ることもあります。


歯ブラシの選択はとても重要

長年治療を受けている方の場合、口腔内の清掃が不十分で、カリエス(虫歯)や歯肉の炎症が広がっていることも珍しくありません。
長い間歯磨きをしていない方は、歯茎が非常にもろく(弱く)なっているので、ブラシの選び方を間違えると大変なことになります。
そのような場合には、衛生的な軟毛歯ブラシが適しています。
また、最初は無理をせず、長時間のブラッシングは避けた方が良いでしょう。
歯肉の炎症の改善を観察しながら、通常の硬さのブラシに交換していくことが可能です。
また、持ちやすい太い柄の歯ブラシもおすすめです。
また、歯ブラシの後には、よく口をすすぐことが大切です。


口腔リハビリテーションにより、口腔機能・嚥下機能の改善を図る

脳卒中などの後遺症や廃用(使わないことによる機能の変化)により、歯や唇、頬などの動きが調和しなくなり、食べたものを飲み込めない人が増えています。
このような場合には、口腔機能や嚥下機能を改善する口腔体操や口腔リハビリテーションが非常に有効です。
症状に応じて、歯科受診時に口腔機能訓練や摂食・嚥下訓練を受けることもできます。

最後に

かかりつけの歯科医院がある安心感

ご自身やご家族のために、日頃からかかりつけのクリニックや歯科医院を持っておくことは、介護が必要になったときに安全に治療やケアを進める上で大きな助けとなります。
そのため、通院できるときから、人間関係を大切にすることをおすすめします。
私たちもこのことを真剣に考えています。